おにわ通信 バックナンバー
日時 | タイトル |
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2024/02/02(金) 06:30 | 中央小学校で5分間 |
助言者として話してきました。
◇◆◇◆◇おしらせ◆◇◆◇◆
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しばらく公開いたします。
気に入る投稿が見つかりますように。
◇◆◇おしらせここまで◆◇◆
おはようございます。
ゆうた先生です。
おにわ通信をお送りします。
たびたび書いてますが、教育委員会の下部組織である「幼児教育振興審議会」に呼んでいただき、仕事を手伝ってます。
「振興審議会」という名称が大袈裟すぎる気がしますが、内容は非常に勉強になります。
先日(1/30)、その活動の一環で「幼保小懇談会」に参加してきました。
当日の流れはこんな感じです。
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市内の小学校と幼稚園・保育所から担任や管理職が集合
場所は主に小学校。授業を1コマ見せていただく
その授業の内容や、前もって作成しておいた保育・授業の事例集を見ながら懇談
懇談内容をグループ発表
担当者の所見発表(5分程度)
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私は最後の「所見発表」のために呼んでいただいたのでした。
原稿は用意せず、当日の雰囲気を見ながら話すことを決めるのですが、
後で冊子にまとめる都合上、文章にする必要もあります。
話したことを思い出しながら書いたものを、今回のおにわ通信に載せておこうと思います。
教育委員会の担当者さんに送ったものとまったく同じ内容です。
子供達が少しでも幸せに幼児時代・小学校時代を送れるよう願い、真剣に話したものです。
5分のスピーチをまとめたのでやや長いですが、ぜひお読みになり、感想を聞かせていただけると嬉しいです。
↓
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本日の次第には「助言」と書かれていますが、上からものを言う立場ではありません。みなさまと同じ、保育・初等教育の現場で子供達と共に生活する者として発言いたします。
子供達のみならず、それを支える私達にも不遇な社会情勢ですね。夜間にも関わらず自宅に保護者がいない事例は極端であるにしても、すべてのご家庭がお子さんの育ちにとって最善の環境であるとは言えない状況であり、私達(園・学校)の力ではどうにもならない側面が、教育の問題にはつきまといます。
ただ、そんな中でも私達はできることをしなければなりません。では、私達がすべきこととは何か、みなさまの貴重な5分間をいただくのですから、大切な考え方を無理やりにでも持ち帰っていただこうと準備してきました。
文科省が幼児期・児童期での育成を念頭に3つの「資質・能力」を唱えているのはご存じのことと思います。ここでお話しするのはそのうちの1つ「学びに向かう力」です。
この「学びに向かう力」ですが、実は有名なエリクソン心理発達モデルでも説明できるものです。中でも幼児期(childhood, 3-6歳)の発達課題はPurposeといい、日本語にすると「(目的に)向かう力」なのです。
これをごく簡単に定義しますと、「自らの意欲から生活を始め、楽しく工夫し、根気よく試行錯誤し、周囲と協力して遊びの(学びの)目的を達成していく力」となるでしょう。例として5歳児の姿に即して考えるならば、「今日は昨日の続きのお医者さんごっこをもっと楽しくするぞ!(自らの意欲)→注射器のセットを作るのは難しいけれどこうやって…(工夫、試行錯誤)→お友達との役割分担はこうやって…(協力)」と生活を充実させ続ける力です。
近年の脳研究で明らかにされつつあるように、脳の機能も筋肉のように使うことで育つものですから、自分の意欲を使うと自分の意欲が大きくなるのですね。ですから、今述べたような「学びに向かう力」を園生活の3年間、4年間で使い続けることで「学びに向かう力」は完成していくのです。そしてそれを小学生として年齢に合った形で使い伸ばすのが小学校ということになります。
「学びに向かう力」は、OECDによれば「社会情動的スキル」や「性格スキル」と呼ばれます。また、神経科学者アンジェラ・ダックワースが「GRIT」と呼ぶものとも非常に近いです。さらには、保育の世界で注目を集めるジェームズ・ヘックマンが「非認知能力」として説明していることは、これもみなさまご存じのことと思います。
私達の「すべきこと」は、この「学びに向かう力」を、子供と一体となって伸ばすことではないでしょうか。指示・命令して力を使わせるのではありません。脳を一体化させるようなつもりで、一緒に「学びに向かう力」を使うんです。これが実現していくと、川越市の保育・教育の未来はきっと明るいものになると確信しております。
ありがとうございました。
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