おにわ通信 バックナンバー
日時 | タイトル |
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2023/08/29(火) 06:30 | ようやく性教育の話 |
特別なことなど何もありません。
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◇◆◇おしらせここまで◆◇◆
おはようございます。
ゆうた先生です。
おにわ通信をお届けします。
8月4日の投稿で少しだけお話しした【性教育】の話。
リクエストいただいてからずいぶんたってしまいました。
いよいよ書きます。
人生全体の中に「性」をマッピングする形で話すので、長くなりますがついてきてほしいです。
子育にも関係があり、小中学生の親としても知っておくべき内容。
個人の考えではありますが、可能な限り根拠を示しながら話します。
ご意見はフォームからお寄せください。歓迎いたします。
↓
https://forms.gle/yxvCewuS1PbrBRC2A
(ご意見フォーム)
まず、現在のところ主流になっている「性教育」についてですが…
狭い意味で考える場合が多いように感じます。
思春期以降の身体的変化や妊娠出産、あるいは感染症に関する学習など。
ところが、それらを学ぶだけでは解決しない問題がたくさんあります。
例えば、夫婦間でも
「夫の行動がいつも理解できない」
「妻の発言がいつも気に食わない」
なんてことが多いのでは?
もちろん、理解し合えないのは男女間だけではありません。
私達は同性同士でもすれ違ってばかりですもんね。
大人と子供でも。
もっと深みのある「性教育」が浸透してほしいところです。
実際、WHOなどが示す性教育の国際的ガイダンス(手引き)では
●自分の価値観をについて考える
●家族の役割・権利・責任を知る
●意思決定を問題解決に活かす
などのスキル・知識を学ぶことが奨励されているようですね。
また、広い意味での性教育は乳幼児期に始まっている、というのが国際的な常識と考えていいでしょう。
というわけで…
子供から大人になるにつれ、私達の【心】がどう変化していくか、
その中にどう性教育を位置づけるのがいいか、
といった視点から続けますね。
この図を見てください。
↓
ヒトの【心】の変化がわかる表。
大学で学ぶ分野で、「ライフサイクル・モデル」と呼ばれます。
これによると、人間の心は8つの階段を踏まえて成熟していくもの。
・各段階で心が1つずつ強くなる
・一つ飛ばしにはできない
・育った心を足がかりに次のステージが始まる
という感じですね。
それぞれの段階での心の変化が、小さくても確実に「性教育」(広い意味での)になっている、と考えていいでしょう。
では次に、いずれの段階(年齢)でどんな心が育つのか?
2~3の段階について、かいつまんで説明します。
↑
例えば1~3歳では「意志」の心がグッと強まります。
このお年は、一般的には「イヤイヤ期」と呼ばれていますね。
意志の力とは、自分自身の気持ちに気づき、それを適切に発揮する力。
大人の都合で発揮されるわけではない点が「イヤイヤ」しているように感じられるのでしょう。
ところで、この「意志」がWHO等のガイダンスでいう「意思決定」に繋がっているのがわかりますか?
2歳前後の子育てを、子供の【心】を尊重して行うことが、もうすでに性教育になっているということ。
話を少し進めると、次に来るのがいわゆる幼児期。
数字で区分すると3~6歳。
年少(3歳児)~年長(5歳児)です。
言うなれば、意志の力を「目的」に向かって深めたくなる年齢。
湧いてくる気持ちを元に、挑戦・工夫・協力して遊び込む生活が必要な時期です。
ここで身につく力も、やはり意思決定・価値観といったスキルに直結しています。
ここでもやはり、子供にふさわしい生活を送ることがに国際基準の性教育になっています。
この時期(0~6歳)に何か特別な「性教育」をしなければ、と考えるのはズレているとも言えます。
子供の気持ち・やる気といったものを大切にしながら生活することが、幼児にとっての性教育なんです。
屁理屈でも何でもなく。
ちなみに、各段階は年齢によって区分されていますが、あくまで目安。
「意志」の段階≒イヤイヤ期がどれくらい長くなるかは、生まれ持った気質や生育環境によって変わるでしょう。
一方、「意志」の次に「目的」、という順番は変わりません。
「意志」が育って初めて、それを「目的」へと高められるんです。
【心】の発達プロセス全体を簡単にまとめると…
________________
ある時期に特定の心(例:意志)が伸びる。その時期の長さは人による。
各段階の順番は変化しない(例:意志→目的の順であって、反対にはならない)。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ということですね。
さて、ダメ押しでもう少し。
小学生の時期には「自己効力感」が伸びます、という図を貼りますね。
↓
小学生の時期には
・社会
・生き方
・人生
・仕事
などが視野に入ってきますよね。
幼児期に「目的」に向かう力が育っていることが前提ですが…
小学生期の子供は、具体的な「生き方」や「仕事」を通して「社会」に向かうことに喜びを見出すようになります。
その過程として成績が上がることや身体能力が向上することに「自己効力感」を覚える、というわけです。
性教育という視点で見ると、10歳前後からは自分と他者の「価値観」や「役割・権利・責任」などを現実的に理解し始めます。
「自己効力感」がベースとなることで、それらの理解がグッと深まることでしょう。
また、特に高学年にもなると、狭い意味での性教育(身体発達や生殖など)も学び始めます。
ここでも、乳幼児期から積み重ねてきた力を基礎とし、適切な知識を吸収していけるわけです。
まとめましょう。
人間には8つの心の段階があります。
いくつかピックアップすると…
↓
1~3歳は身の回りのことを通して「意志」を、
3~6歳はじっくり遊び込むことで「目的」に向かう力を、
小学生期に将来の社会生活を念頭に「自己効力感」を、
というふうに、各時期に合った心が伸びるよう、本人と周りの人々が力を合わせて生活しなければなりません。
そして、その生活こそが、とりもなおさず「性教育」であると。
……
……
ふぅ。
長かったですね。
あまりに長くなってしまうので
・思春期
・結婚期
・子育て期
・老年期
については話すのをやめました。
広い意味での性教育において根本的に大切なのは乳幼児期。
本投稿で、最低限の情報はお届けできたと思います。
人生の始まりの数年間を、子供の発達に合ったものにしていきましょう。
そうすれば将来、狭い意味での性教育が問題なく進められますから。
ご意見・ご感想あれば、ぜひお聞かせくださいませ!
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