おにわ通信 バックナンバー
日時 | タイトル |
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2021/09/22(水) 06:30 | 母と「母的人物」 |
行き過ぎた長時間保育はなぜ危険?
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おはようございます。
ゆうた先生です。
おにわ通信をお送りします。
※大人の事情をあえて無視し、
「子供にとってはどうなの?」
という視点でお話しします。
ご了承ください。
「母親神話」と「三歳児神話」
の続きです。
この考え方
______________
実の母親が育てる必要はない。
↓
だから0~1歳を13時間預ける。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
の問題点でしたね。
ストレートに言うと、
「母」がいない点が危険です。
「母親神話はウソ」という部分
だけを信じ、
「三歳児神話はホント」の部分を
ないがしろにしている、
とも言えますね。
13時間保育のようすを想像すると…
朝7時半から園にいるAちゃん。
夕方6時半になると
外はすっかり真っ暗。
残業が済んだ担任は
さすがに退勤します。
しかし、お迎えは7時半。
この【空白の1時間】が0歳児に
どれだけ重くのしかかるか…。
また、休日に預けられても
担任は出勤しません。
「母」が不在なんです。
詳しくお話ししますね。
そもそも、0~1歳の子育てで
特に大切なことは何でしょうか?
栄養・睡眠・運動・知育…
いろいろ思いつきますが、
2010年代以降注目されているのが
非認知能力(非認知発達)。
いわゆる「心のIQ」です。
発達心理学をベースに見ていくと、
子供の心はこうやって発達します。
_______________
安心して過ごすことができる
【希望】の力
↓
希望をもって生活を前に進める
【意志】の力
↓
意志から始まり生活を掘り下げる
【目的】の力
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ここでお話しているのは
0~1歳の心【希望】の力のこと。
【希望】は、↑でお伝えしたように
「安心して過ごすことができる」力。
____________
・他人の行動を信頼できる
(他人へに対する希望)
・自分の行動に自信がある
(自分に対する希望)
・環境変化に対して柔軟
(環境に対する希望)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
この心の力は、特定の大人との
信頼関係の中でのみ育ちます。
例えば、生活の中で…
↓
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ふと目が合った時に微笑んで
名前を呼んであげられるか。
初めてブランコに挑戦する時に
「頑張って!」と背中を押せるか。
大型犬に驚いた時に「大丈夫よ」
と抱き上げて声かけできるか。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
これを繰り返すのがポイント。
身近な大人が。
あらゆる場面で。
言ってみれば、よくお世話する
ということですね。
お世話することで
他人・自分・環境への【希望】を
感じられるようになるんです。
ヒトの心はそうやって発達します。
そして、
それぞれのタイミングで
ちょうどいいお世話をする人を
発達心理学では
「母的人物」
と呼ぶんです。
整理しましょう。
いきすぎた長時間保育は危険。
「母的人物」の役割を
他人に丸投げしているからです。
もちろん、保育士はプロですから
「母的人物」になろうとします。
でも、無理なんです。
仕事が終わったら帰るので。
休日も出勤できないので。
でも、
・ふと目が合う瞬間
・遊びに挑戦したくなる瞬間
・何かに驚き、怖がる瞬間
子供はいつでも「母的人物」に
傍にいてほしいと願っています。
母親神話はウソ
(実の母親でなくてもいい)
ですが、
三歳児神話はホント
(「母的人物」が傍にいるべき)
なので、
行き過ぎた長時間保育が重なると
心のIQである【希望】は
育ちづらくなります。
というわけで、
この考え方
______________
実の母親が育てる必要はない。
↓
だから0~1歳を13時間預ける。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
には問題・危険がある
という話でした。
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