おにわ通信 バックナンバー
日時 | タイトル |
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2021/08/27(金) 06:30 | まだ先の話ですが |
どんな小学生になってほしいですか?
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おはようございます。
ゆうた先生です。
おにわ通信をお送りします。
日本の教育をどうしていくべきか?
を話し合うグループがあります。
その名も中央教育審議会。
略して中教審(ちゅうきょうしん)。
ここで話し合った内容をもとに
国は法律を作り、
何百億円の予算を動かし、
日本の教育をよくしていきます。
(よくならないこともありますが…)
中教審は小グループに分かれていて、
その中の一つが
初等中等教育分科会。
さらに、
初等中等養育分科会の中にも
たくさんのチームがあります。
(一例)
↓
最近、新しい委員会ができました。
名前が長いです。
↓
「幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会」
その名の通り、幼児期と小学校期の
「架け橋」を作るのが目的です。
・東大の教育学者
・一部上場企業のトップ
・県知事
などがメンバー。
検索すれば詳細がわかります。
突然ですが、ここから辛口です。
「架け橋を作ろう!」というと
聞こえはいいですが、
私は知っています。
「理想を追及する」というより
「今ある問題を何とかする」ために
この委員会はできたのだと。
その問題とは「小1プロブレム」。
ご存じの通り、小学1年生のクラスが
「学級崩壊」することです。
学校での出来事なので
動画が広まったりはしませんが、
ひどいことになっているようです。
・授業中に大声を出す
・勝手に廊下に出ていく
・床に寝そべる
・教師に消しゴムを投げる
などが頻繁に起こり、
とても授業にならないのだとか。
私の園がある川越市でも
10年以上前から始まり、
年々悪化しているそうです。
教育委員会でも小1プロブレムを
とても問題視していて、
解決のためのワーキングチームが
できたほど。
※私も呼ばれて参加しています。
国の「架け橋委員会」も
小1プロブレム解決が目的に
違いありません。
もちろん捉え方の違いで、
小1プロブレムの解消
=理想の保育・小学校教育
ですけどね。
「解決のために何をすればいい?」
みんな何となく知っているのですが、
「ちゃんと」理解・実践できる人は
意外と少ないです。
「架け橋委員会」のメンバーですら
理解していないかもしれません。
そう思った理由は、例えばこれ。
↓
https://www.mext.go.jp/content/20210720-mxt_youji-000016944_17.pdf
17ページを見ると、こうあります。
↓
_________________
幼児期と小学校期の双方にまたがる
「接続期」を設け、独自の教育課程を
編成する必要がある
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
↑
「わかってないな」と思うのは
まさにここ。
「ふつう」の生活をしていれば
「接続期」を作る必要はないんです。
ふつう=非認知発達の尊重。
非認知発達は、簡単に言えば
・信頼する(安心して過ごす)力
・意欲を適切に発揮する力
・目的に向かって生活する力
ですね。
授業中きちんと座っていられるように
きちんと座る練習をする、
のは 大 間 違 い ということ。
適切な順序はこうです。
_________________
遊びに夢中になる
↓
挫折したりイヤになったりしても
大人の助けを借りて遊びに向かう
↓
楽しく遊びきる経験を重ねる
↓
「目的に向かう力」がつく
(工夫する、諦めない、協力する)
↓
小学校の授業を授業を楽しいもの、
自分に役立つものと感じられる
↓
きちんと座っていられる
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
とはいえ、架け橋委員会のメンバーは
どなたも超優秀です。
非認知発達のことも
よく理解しているはず。
すばらしい話し合いが
なされることを信じ、
審議を見ていこうと思います。
_________________
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